新卒女雑記録

22時ちょうど 東京発

泳いでみたい!

 

大阪湾、ぴちぴちビーチ、潮のにおいが強すぎる、べたべたな海。水に入って5メートルもいけば、もう足が着かない鳥取の海、日本海。海岸も海の中も岩だらけ、親指がぱっくり裂けたハワイの海。お台場に突然現われる砂浜。友達とはしゃいだ須磨海岸。小さな入江を犬が泳ぐ、瀬戸内海の小さい島の小さい海。熱風と甘い土の香りがしたマカオの港。水の上からつま先まで見えるのに、水色が強い沖縄の海。打ち寄せる波に鴨が浮いている琵琶湖湖畔。人が多くて水面が見えない湘南の海。海岸線を雪が埋めるオホーツク。お魚にびくびくしながらふよふよと浮いたグアムの海。熱海の山に近すぎる港と観光船で突っ切った芦ノ湖。想像よりもずっと青がキレイだった三浦海岸。どこまでも凪いでいた宍道湖面。

 

水が好きだ。触れた先から冷たさが、脳の奥まで到達するまでずっと気持ちがいい。見ているだけでもこころがおちついてゆくのがわかる。ひやりと寒気のするような涼しさではなくて、もっと上品な、内面のカッカした部分を優しく、端を水に浸けた紙がその水を吸い上げる速度と同じくらいにゆっくりと、こころを冷ましてくれる。全部吸い上げたとき、わたしの境界は曖昧になってずっと水の中を漂う。心地よさだけが、占める。ずっとずっと深いところに潜って、ゆらめく太陽のエネルギーからも守られて。 

 

 

この記事のBGMは松任谷由実さんのさんのダイアモンドダストが消えぬまにです。絶対聞いてね。

 


松任谷由実 - ダイアモンドダストが消えぬまに

 

 

心の底にちゃんとある、愛に目を向けて。