新卒女雑記録

22時ちょうど 東京発

わたしの国から世間を俯瞰する

 

最近自分の考え方が随分と大人びた、否定的にいえばまるくなった、老いた、というふうに思う機会が多い。いつも周りよりも一足先に成熟してゆく自分を疎ましく思う。

 

今まで我の強いキャラクター、自分のせいで人を振り回すことがあっても自分のやりたいことを貫く人間が好きだった。でも近頃はそういう人を幼いなと感じる。もちろん自分のやりたいことがあって、それを実行するのが全てのうちに最も素晴らしいことだと思う。やりたいことがきちんとわかっていることはすごいから。それと同時に今自分ができることの限界を知っていることが必要だと思う。自分のできないことを達成するために他人を利用したり、不要に他人の力をあてにしたりする人間を心底嫌だなあと思う。それは努力とは言わないし、人の力を借りて達成したことに意義を感じられる脳なのならさすがにハッピーすぎはしないか。それとは別に、周りの不利益をかえりみずに、あるいはまた、他人にとってはなんの意味もないことに他人の分の時間を奪ってまで自分のやりたいことだけをやる。友達のゲームを奪ってあそぶ小学生と同じこと。そういう人にならないように気をつけようと思うようになった。大人になればさすがに人のパソコンをとって何かを始めるような露骨なことはないけれど、似たような構図はよく見るなあと思う。実際わたしも何度も似たようなことをしてしまったなという自覚がある。とても恥ずかしいなと思う。

 

自分のやりたいことは、人に迷惑をかけない範囲の、時間と労力とをかけて。それよりももっとやりたいことは圧倒的パワーと熱量で誰よりもすごい人になってからやるまでのこと。

 

わたしは世の中の全てに対して公正で誠実でありたいなというのが目標だ。残念ながらまだわたしには1から100までに対して誠実であるだけの余裕と協調性がない。だからわたしの国から始めようと思う。わたしの国はポジティブな動機のもとにたてられるのです。そこにいる人全てに対してわたしは全てのレベルにおいて誠実に振る舞うことを強制される。つまり誠実に振る舞えることが保証されている。ここは世界で一番平和で自由な場所。わたしはこの国の第一の住人にわたしの恋人をと決めている。彼はわたしに遠慮しないし、わたしを見下したり崇めたりしない。純粋な好意と優しさと全ての誠実さをかき集めた心でわたしに接してくれるからである。彼のことを、彼の体をベッドにして眠りたいぐらい信頼しているから。

 

でもそれだけじゃきっとだめだから、いつかはもっとたくさんの人をわたしの国の住人にしていきたいなという気持ちです。