新卒女雑記録

22時ちょうど 東京発

右足

 

 

わたしあのね、ガラス張りのビル好きなんです。みんなの愛がキラキラに反射してるように見えるよね。愛は温度なんですよ、じわじわと包むようなありふれた愛、わたしいらないんです。200度の油ぐらいの弾けた愛でわたしの愛に応えて欲しいんです。最後になったらわたしの周りは全部燃えてしまっていて、あの日グアムでホテルを背にして立ったときどこまでもおわらない青い地平に一人ぽっちになったみたいに感じた、あんな風に怖くなってしまうくらいがいいんです。

 

みんながみんなわかり合う必要なんてないんです、きっと。あなたのことを、ほんの1年くらいしか知りません。共にした時間のことなんて数えれば悲しくなるので数えない。でもあなたわたしに本当のことを言うから、わたしも本当のことを言おうと思える。それが世界で一番の、大切なことだよね。