新卒女雑記録

22時ちょうど 東京発

本物と偽もん

私は鑑定団が好きでよく見るんだけど、本当にいい番組だと思う。

出張鑑定のコーナーはコントとしてかなりクオリティが高いと思います。決まったオチを楽しむ吉本新喜劇的な関西のお笑いの手順が心地よいです。

 

番組の半分を占めるスタジオお宝のコーナーは、別の方向の素晴らしい魅力があると感じている。今日は「鍋島焼き」のお皿が鑑定に持ち込まれたのだけれど、大体10分くらい、鍋島焼きとはということを教えてくれる。私は美術や焼き物などの詳細にあまり興味を持たない、というか能動的には調べないので、大体の知識は鑑定団で得たものです。つい先日も、鑑定団に北欧好きの女性の方が出ていて、アアルトが自身の建築に使うために作ったドアノブを鑑定してもらって30万円の値がついた回を見た後に、妹がTwitterで、アアルトの椅子欲しいてなことを呟いていて、それこないだ鑑定団で見た人〜〜〜〜!!!となりテンションが上がる体験をしました。知っているって素晴らしい。(この回です。)

なので、この説明を見るのがまず楽しい。

今日の鍋島焼きは、その規格がなかなか特殊な感じがして、まずサイズは一尺、七寸、五寸、三寸しかだめ。高めの高台がついていて櫛の歯の模様入り、裏には均等に同じ文様が3つ配置される、らしい。こういういかにもというルールがあるタイプの焼き物結構好き。他の例がパッと出せない素人ですが。

 

で、それよりもっと楽しいのが、鑑定が外れるタイプの回の時、特に国宝級なんだけど同じ図柄やデザインの品が何点も作られていて、でも行方は分からなくてもし出てきたら間違いなく高値がつく、、、みたいな展開の時。意地悪心で面白いと言っているのではないですよ。

今日の放送はまさにその回で、鍋島焼きで直径一尺のものが重要文化財で保管されていて、その図柄が同じでサイズ違い(確か7尺)のをおじいさんが持ってきた。

なかなか良くできて綺麗だなあと思って見ているんだけど、最後に依頼品と重要文化財として保管されているお皿の写真を並べて見てみると、、、明らかに違う。本物の美しさが良くわかる。桃の図柄なんだけども、葉の生き生きとした様子が全く違う、色も青がずっと濃くて綺麗だし、焼きの技術なのか染付の技術なのか白との境目の解像度が違う。何もかもが違う。おじいさんが気に入っていると言った桃の実の肌を表した点々のグラデーションの見事さが違う。。。。この違いを実感できる瞬間が一番楽しい。

 

というわけで、本当に美しいものを実際に見ることの喜びの一端を感じられるので、私のように芸術に鈍い人、プラスして作品の情報が好きな人には特におすすめです。鑑定団。大体どの県でも見られるし。

 

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