新卒女雑記録

22時ちょうど 東京発

お盆なので

正確にお盆がいつを指すのか理解してませんが、お盆休みと言われる休みに入りましたね。

今私は仕事も終えて東海道線を西へ下っています。

 

せっかく休みなので爪を青く塗りました。なんかこう、オシャレをすると旅というよりおでかけというような気持ちになるのは、なんでだろうか。

 

それはさておき、爪を塗りながらふと自分の指の毛穴がひどく目立つことに気がついた。普段指なんてまじまじ見ないから皮膚がひどく疲れた感じを出していることを久しぶりに思い出した。ハンドクリームという、冬には必要に迫られて塗りまくるものも夏には行方不明だから。今年に入って、自分の体がなんだか変わってきた。前より平均体重が3キロ増えたし、首の皺がくっきりするようになった。そしてなんだか身体中の皮膚が疲れて見えるようになった。歳をとるとこういうことが起こるんだあと、今日は比較的マイルドな気持ちで受け止めた。それから、身の回りの年老いた人たちのことを考えた。お盆なので、亡くなったひいばあちゃんやおばあちゃんのことを考えた。あの人たちの手はみんな亡くなる前、おんなじような手だった。骨ばっていて、皮膚が薄くて、つるつるで、毛穴もシワもなくて、弱そうなのに引っ張るとどこまでも伸びる。おばあちゃんなんかは、亡くなる時も全く痩せていなかったのに、やっぱり同じ手だった。あの身体で80年も90年も生きたんだなということが伝わってくる、疑いようのない手だと思う。

赤ちゃんから、生まれたてなことが伝わるのとおんなじで、おばあちゃんの手からは長生きなことが伝わった。

 

正月にお伊勢さんに行った時、大きな木がたくさん生えていた。1本の木が、あんまりにも太い木が成長が過ぎて表面の皮がその歳に耐え切れず膨らみすぎてボコボコ割れるくらいの太い木があって。みんなその木がすごいと感じて、撫でるんだとおもう。だからちょうど通りに面した大人の腰のあたりから肩の辺りの高さのところだけ、表面がなめしたようにつるつるになっていて、私もそれに触った。そのとき、おばあちゃんの手と同じだ〜と。一つのものを、大事に長く使っていくと、ぴかぴかになるんだ。肌に馴染んで気持ちの良い、つるつるした、心地よく冷たい、柔らかい手に。

 

そういうものって、案外たくさんあるんだと思う。